生活習慣病

高血圧とは

高血圧は何が悪いのか?

生活習慣病の重大な症状の1つが高血圧です。
高血圧とは簡単に言うと体内を流れている血液の流圧が平均よりもかなり高い数値となっている状態のことです。

私達の体の中を流れる血液は心臓の収縮と拡張により全身に送り出されていくしくみになっていますが、このときに加わる力が強くなることで高血圧の症状が生まれます。

病院の検査や健康診断などで血圧を測ると上と下の2つの数値が必ず出されます。
この高い方を「収縮期血圧」、低い方を「拡張期血圧」と言いこの2つの値の差がどれほど離れているかということが血圧の健康状態を測るバロメータとなります。

理想的な血圧ではこの上下の差ができるだけ少ない方がよいとされており、高血圧と診断される人は上下の数値がかなり大きく離れています。

「高血圧」という字面だけを見ると流圧が高いことだけが問題のように思えますが、実際には心臓の収縮と拡張の動作の間に大きな差があることを示します。

収縮と拡張の差があるということはそれだけ心臓に大きな負担をかけているということになりますので、長期におよぶと心肥大といった心臓の病気のもとになっていきます。

特に日本人は高血圧を多く発症しやすいと統計で示されているため、できれば定期的に血圧を計測するようにし自分の血流状態に注意しておくようにしましょう。

高血圧を放置しておくと起る病気

高血圧はほかの生活習慣病の症状同様に、これといって大きな自覚症状があるわけではありません。
そのため知らないうちにどんどん症状が進行してしまい、治療が長引いたり重篤な疾患がいつ起こってもおかしくない状態になってしまったりします。

先に少し書きました「心肥大」などは高血圧を放置した結果よく起る症状の1つで、過度の負担をかけ続けられた心臓がその負担に耐えようとして壁を大きくしてしまうことにより通常よりも心臓のサイズが大きくなります。

しかしそうした一回り大きくなった心臓は心臓を構成する細胞が増えるわけではなく、細胞のサイズ1つずつが巨大化することによって起るので心臓そのものを動かすための血管の量は増えません。
ですので心肥大になることでさらに心臓にかかる負担は大きくなってしまい、それが心不全や心筋梗塞の原因になってきます。

心肥大の症状まで発展すると自覚症状が出るようになり、ちょっとした運動で激しい息切れをしてしまったり、全身への倦怠感や疲労感を覚えるようになります。

心肥大の他にも高血圧を放置することで常に高い圧力がかかることで全身の血管の壁に傷みを生じさせることになります。
血管が傷んでもろくなると脳梗塞や脳出血のような血管の詰まりや破れによる病気が起こりやすくなります。