ライフサイエンスの基礎知識

亜鉛とは

話題の酵素ダイエットで注目されている成分

亜鉛は、ここ近年急激に注目されるようになってきた成分の一つです。
酵素ダイエットは短期間で絶大な効果がある方法とされていますが、上手に実践することで体内の老化を防ぎ体内循環を促進してくれます。

酵素ダイエットでは酵素ドリンクとされるものを飲んで、食べる食品を減らすという方法が取られますが、この酵素ドリンクの成分として含まれているのが亜鉛です。

亜鉛は体内にある数多くの酵素の構成成分となっており、様々な代謝の働きに役立っています。

特に体内にある有害な活性酸素を取り除く働きをする「SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)」という酵素を構成しているということから、健康増進にはなくてはならない栄養素です。

しかし体内に含まれている亜鉛の量は少なく、成人でも約2g程度となっています。
体内にある亜鉛の大半は血液中もしくは皮膚に含まれており、他にも骨や筋肉、肝臓、腎臓、脳といったところにも存在します。

特に男性の場合には前立腺や性腺に亜鉛が高濃度で含まれているので、亜鉛が不足することで精子の生成ができにくくなるなど生殖機能に直結してしまうのです。

女性にとっても亜鉛は細胞内の代謝を司ることから、体内から不足をすることで肌質や髪質などが低下し、老化現象が進行します。

日常の食事から亜鉛を効率よく摂取するための方法

亜鉛は体にとって非常に重要な成分ですが、食材への含有量は決して少なくはないので、バランスのよい食生活を送っていれば極端に不足するということはありません。

亜鉛が不足するのは偏食傾向があったり、加工食品を多くとってしまっていたという場合です。

子供の場合は亜鉛が不足することで成長障害が起こってしまい、男性も先に述べたように性機能障害が起こってしまいます。

亜鉛が不足気味になってきたときに、まず最初に感じる自覚症状として味覚障害があります。
これは舌の表面にある味蕾という細胞が亜鉛の影響を受けやすいためで、味付けが薄く感じられるようになってきたらそれは体が亜鉛不足のサインを出しているのかもしれません。

しかしいくら亜鉛が重要な成分であると言っても、サプリメントなどで大量にとってしまうとそこから弊害が起こってしまうことがあります。

亜鉛が体内に増えすぎてしまうことで鉄や銅といった金属質の栄養分の吸収が悪くなってしまい、貧血になってきます。

亜鉛を多く含む食品としては、まず植物由来なら豆や木の実といったものが挙げられます。
大豆食品での含有量が多く、納豆や油揚げなどが代表的です。

しかし含有量ということで言えば植物よりも動物性食品の方が圧倒的に多く、中でも豚レバーや牛ヒレ肉、牡蠣といったものが挙げられます。

亜鉛の一日あたりの摂取目安は、成人であれば8~10mg/日です。