生活習慣病

糖尿病とは

糖尿病の症状としくみ

糖尿病は読んで字のごとく、尿の中に糖分が含まれるようになってしまう病気です。
他の生活習慣病同様に糖尿病はこれといった自覚症状がないのですが、毎日の生活の中でちょっと注意をすれば早期に発見することは可能です。

というのも尿に糖分が多く含まれるようになると独特のニオイがするようになるので、糖尿病以外の病気の発見のためにも毎日の排泄は観察をする習慣をつけておきましょう。

そもそもどうして尿に糖が入ってしまうことから説明をすると、これは体内の糖分を分解することができずそのまま排出されてしまうことで起こります。

糖分はお菓子だけでなくご飯やパンといった炭水化物にも多く含まれます。
通常糖質を含んだ食物を体に入れると体に吸収される過程でブドウ糖(グルコース)に変化します。

グルコースは無酸素運動で筋肉のエネルギーになる重要なものなのですが、体内の糖代謝に異常が起こると体内でのエネルギーを別の手段で生成するため体内脂肪を分解して脂肪酸を作り出します。

このときに生成されるのがケトン体という物質で、これが排出される尿の中に入り込んでいくことになります。
ケトン体は甘酸っぱいニオイをさせるものであるため、糖尿病が進行してくると尿だけでなく体臭も全体的に甘酸っぱいニオイに変わってきます。

世間的な誤解として「糖尿病は太る」ということがありますが、これは全く逆です。
既に肥満体格をしている人が糖尿病になりやすいという傾向はありますが、糖尿病になると体内のエネルギーを脂肪の分解によって行うことになるので食べても食べても太れないという状態になります。

他にも喉がやたらと乾くようになったり、頻繁にトイレに行きたくなる、全身に倦怠感を感じる、皮膚にかゆみを感じるといった症状も糖尿病独特のものです。

合併症を起こしてしまうと重篤な症状も

糖尿病を発症した時に最も注意しなければいけないのが合併症の予防です。
糖尿病においては合併症が起ることにより即生命の危機となるような重篤な病気を発症してしまうことになります。

危険な症状としてよく知られているのが「失明」や「腎機能障害」「神経障害」といったものです。
さらに足先に壊疽が起こり、ひどくなると足を切断しなければならないということもあります。

その他にも歯周病、狭心症、心筋梗塞といったものも糖尿病が原因となって引き起こされることがあるので、糖尿病と診断されたらその時点でいつ危険な状態になってもおかしくないと言ってよいくらいです。

合併症の前兆症状としては、足先の感覚が鈍くなるということがあります。
自覚がないのにいつの間にか怪我をしてしまっていたというのも糖尿病患者にはよくあることです。