ライフサイエンスの基礎知識

基礎代謝とは

基礎代謝量を把握して健康増進につなげましょう

健康的な体作りとして非常に重要視されるのが「基礎代謝のアップ」です。
基礎代謝とは簡単に言うとその人が生命を維持していくために消費しなくてはいけないカロリー量のことで、全く運動をしないで一日横になっていてもその分のカロリーは消費されます。

この基礎代謝量は幼少期から青年期に向かって上昇していき、ピークとなる20代くらいを過ぎると反対に減少していくことになります。

特に40歳を過ぎたあたりで急激に基礎代謝量は下落をしてしまうので、若い時期と同じ感覚のままカロリーの高い食生活を続けているとみるみる太っていってしまうことになります。

もちろん毎日寝てばかりで過ごすということは病気療養中でもないかぎりありませんので、実際に一日のうちに消費されるカロリー量は基礎代謝カロリー+運動によって消費されたカロリー量ということになります。

この実際の一日の消費カロリーを計算する式も厚生労働省より公表されており、安静~激しいまでの5段階からどのくらいの運動をしているかということをだいたい算出することができます。

効率的なダイエットをしていくためにはまず体組成計など体の状態を計測できる機器を購入し、そこで出される基礎代謝量に毎日の運動量を計算して、毎日の食事カロリーを調節していくということが必要です。

基礎代謝を上げるためのコツ

基礎代謝量は子供よりも青年が、女性よりも男性が高い傾向にあります。
これはズバリ体の中の筋肉量がそのまま基礎代謝量に反映されるからです。

体の中の筋肉は最もエネルギー消費が大きく、体を組成しているのが脂肪よりも筋肉が優位になるほど基礎代謝量は高くなっていくのです。

というのは筋肉の内部には体を効率的に動かせるようにするため血管が多く走っており、筋肉量が多い人というのは血流がよく血液量が多い人ということになります。

つまりじっとしていても体の中をたくさんの血液が走り筋肉を動かしているので基礎代謝として消費されるカロリーが高まるという理屈です。

よく「隠れ肥満」という言葉を聞きますが、これは見た目は痩せているのに筋肉量が少なく、血行が悪い人のことを指します。
隠れ肥満の人は基礎代謝量が少ないので平均体温が低く、顔色が悪くて強度の高い運動を継続することができません。

ダイエットをするときに基礎代謝量を気にせずにただ摂取するカロリーだけを絞ってしまっていると、この「隠れ肥満」の状態になりやすく、体重こそ激減するもののげっそりとして顔色が悪く、ひ弱な印象となってしまいます。

定期的に運動をすることで筋肉量を増やすことができ、体を引き締めることにもつながります。
自分の基礎代謝量を計測しながら、体にとってよいダイエットをしていきましょう。